こんにちは、台感編集部です。
台湾旅行やニュースに興味を持ち始めると、ふと目にするのが「青」と「緑」という色の表現。
「青が勝った!」
「緑が台北市を取った!」
「若者は緑派が多い」
……って、どういうこと?
今日は、台湾を知るうえで避けて通れない、台湾の政治の基本と主要政党の違いを、できるだけ中立的に、簡単にご紹介します!

🟦 国民党=青
項目 | 内容 |
---|---|
正式名称 | 中国国民党 |
シンボルカラー | 青 |
主な支持層 | 外省人、経済重視層、公務員、客家人 |
中国へのスタンス | 比較的「融和」的。関係強化を主張 |
立場 | 台湾は中華民国であり、中国と一体の歴史を持つ |
備考 | 元々は中国大陸から逃れてきた政権(1949年) |
🔍 特徴
- 歴史的には1949年に中国内戦で敗れ、台湾に移ってきた「中華民国政府」そのもの。
- 中国との関係強化(経済交流など)を推進する傾向。
- 昔ながらの保守系政党。台湾の“伝統的エリート”のイメージ。
🟩 民進党=緑
項目 | 内容 |
---|---|
正式名称 | 民主進歩党 |
シンボルカラー | 緑 |
主な支持層 | 若者、本省人(台湾生まれの家系)南部 |
中国へのスタンス | 警戒・距離を取る。事実上の独立維持派 |
立場 | 台湾は台湾。中華人民共和国とは別物。 |
備考 | 1980年代以降に誕生した民主化運動から発展 |
🔍 特徴
- 台湾人による台湾のための政治、という「台湾アイデンティティ」が強い。
- 対中警戒が強く、国防や民主主義の強化を主張。
現在の大統領は民進党の頼清徳さんです。

🎨 青と緑が意味するもの
台湾では政治色が非常に“色”で語られます。
色 | 政党 | イメージ |
---|---|---|
青 | 国民党 | 中国寄り・昔ながらの政治 |
緑 | 民進党 | 台湾主体・対中警戒派 |
たとえば:
- 青のエリア:中南部の一部や北部
- 緑のエリア:台南、高雄など南部
選挙になると、「青と緑の戦い」と言われるほど、色分けされた地図や支持層の違いが話題になります。
中国との関係が分かれ目
最大の争点はここです。
問題 | 国民党 | 民進党 |
---|---|---|
対中国姿勢 | 経済関係などを重視し、協力関係を維持したい | 政治的に距離を置きたい、安全保障を優先 |
「一つの中国」問題 | 中華民国としての中国との“歴史的関係”を重視 | 台湾は台湾としての存在を尊重したい |
✨ 今のトレンドは?
- 蔡英文総統(DPP)は2024年に任期終了、次期政権も民進党が継続中(頼清徳総統)。
- 若者の多くが「台湾は台湾」と考える傾向があり、民進党支持が高め。(国民党支持でも親中とは限らない)親中ではないが、民進党のやり方に不満も覚える若者増えている。
- 一方で、物価・住宅問題などから不満も出始め、無党派層も増加中。
まとめ:色だけじゃ語れない、でも色がわかると台湾政治が見える
台湾政治は、「親中と反中」でも、「独立と統一」でもあるようで、どれも正解ではありません。
でも、「青と緑」という色分けが理解できると、台湾のニュースや現地の空気がぐっと身近に感じられるようになりますよ。
今後も「台感」では、台湾の政治をなるべく中立に、でもわかりやすく紹介していきます!
頼清徳総統写真 「出典:中華民国総統府公式サイトhttps://www.president.gov.tw/News/39370#new